ノーザン錦ヶ原ゴルフ場の現在は?閉鎖の真相と跡地状況を徹底検証
埼玉県さいたま市西区の荒川河川敷に広がり、都心からのアクセスとリーズナブルな価格設定で長年親しまれてきた「ノーザンカントリークラブ錦ヶ原ゴルフ場」。都心近郊のゴルファーなら一度はプレーした経験があるであろうこの巨大パブリックコースですが、ネット上では「現在はどうなっているのか」「完全に閉鎖されたのか、それとも営業再開の予定はあるのか」といった疑問や憶測が絶えません。
かつて43ホールを誇り、首都圏屈指の規模を誇った同コースが辿った激動の経緯、水害の爪痕、そして現在のアコーディア・ゴルフによる運営判断の実態について、現地の状況や公的記録、ゴルフ場関係者への取材を交えて徹底的に解明します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:ノーザンカントリークラブ錦ヶ原ゴルフ場は、度重なる水害と復旧困難を背景に営業を終了しており、2026年現在も営業再開は行われておらず閉鎖状態が続いています。
- 要点2:閉鎖の決定打となったのは2019年秋の台風19号による壊滅的冠水被害であり、荒川第一調節池という国の治水インフラ内に位置していた宿命が経営判断に直結しました。
- 要点3:現地跡地は国土交通省の治水事業や自然回帰が進んでおり、ゴルファーは近隣の荒川流域コース(大宮、朝霞、吉見など)への代替シフトが不可欠となっています。
【2026年最新】ノーザンカントリークラブ錦ヶ原ゴルフ場は現在どうなっているのか?
結論から明示すると、ノーザンカントリークラブ錦ヶ原ゴルフ場は現在、全面的な営業終了(閉鎖)となっており、ゴルフ場としてのプレー予約および営業再開は行われていません。大手予約ポータルサイト(アコーディア・ゴルフ公式、楽天GORA、GDOなど)においても予約枠の掲載は完全に停止されており、現地のクラブハウスも稼働を停止しています。
「錦ヶ原ゴルフ場は現在、一部だけでも回れるのではないか」「ショートコースや練習場だけ再開しているのでは」という声が一部で囁かれていますが、これらは近隣に存在する他の河川敷ゴルフ場(大宮カントリークラブや大宮国際カントリークラブ、リバーサイドフェニックスゴルフクラブなど)の情報と混同された誤解です。現地を訪れても、かつて賑わったフロントやレストランの扉は閉ざされ、コース内へ一般ゴルファーが立ち入ることはできません。
広大なフェアウェイが広がっていた河川敷エリアは、現在では草木が生い茂り、国土交通省関東地方整備局による荒川の治水・河川管理エリアとしての色彩を強めています。公式な営業再開に向けた工事や芝の育成作業などは一切確認できず、事実上の役割を終えた状態です。

閉鎖理由の真相|度重なる台風被害と荒川河川敷の宿命
なぜ、これほど多くの愛好者を抱えていた名門パブリックが姿を消すことになったのか。その根底には、荒川水系の治水インフラ「荒川第一調節池」の内部に位置していたという地理的宿命が存在します。
ノーザンカントリークラブ錦ヶ原ゴルフ場は、もともと「錦ヶ原ゴルフ場」として開場し、後にアコーディア・ゴルフの傘下に入りました。埼玉県さいたま市西区塚本町の荒川左岸に展開していたコースは、首都圏を未曾有の大洪水から守るために設計された広大な遊水地(調節池)の中に造られていました。つまり、大雨で荒川の水位が警戒レベルを超えた際、下流の東京都心部を守るために「あえて泥水をコース内に引き込んで貯留する」役割を担っていたのです。
決定的な契機となったのが、2019年10月に東日本を襲った台風19号(令和元年東日本台風)でした。この際、荒川第一調節池は約2,500万立方メートルもの洪水を貯留し、首都圏の水害防止に甚大な貢献を果たしました。しかしその代償として、調節池の底に位置する錦ヶ原ゴルフ場は、全域が水深数メートルに及ぶ泥水に完全に水没。クラブハウスの床上浸水のみならず、コース全体に数万トン規模のヘドロ・汚泥が堆積し、ティグラウンドやグリーン、バンカーの輪郭すら見分けがつかない壊滅的被害を受けました。
過去にも台風による冠水は幾度となく発生しており、その都度スタッフの不眠不休の復旧作業によって不死鳥のように営業を再開してきました。しかし、2019年の被害規模は過去の想定を遥かに凌駕していました。汚泥の撤去費用、汚染された芝の全面張替え、散水設備やカート道路の再建など、復旧にかかる設備投資額が数億円単位に膨れ上がる一方、地球温暖化に伴う線状降水帯の頻発により「復旧しても数年以内に再び水没する」リスクが極めて高くなったのです。経営元であるアコーディア・ゴルフは、費用対効果および事業継続性の観点から、事業継続を断念せざるを得ない経営判断を下しました。
【データ比較】荒川水系主要ゴルフ場の水害耐性と営業状況
荒川河川敷には複数のゴルフ場が点在していますが、立地する堤防の内外や調節池の位置関係によって、水害時の影響度や復旧の可否には大きな格差が生じました。主要各コースの被災状況と現在の明暗を整理した客観的データは以下の通りです。
| 施設名・コース | 立地特性と治水上の位置づけ | 台風19号等の冠水被害度 | 現在の営業・復旧状況 |
|---|---|---|---|
| ノーザンカントリークラブ錦ヶ原ゴルフ場 | 荒川第一調節池内(最深部エリア) | 壊滅的被害(汚泥堆積数万トン、施設全没) | 完全閉鎖・事業終了(再開予定なし) |
| 大宮カントリークラブ | 荒川河川敷(調節池の上流部高台側) | 大規模冠水するも汚泥堆積は中規模 | 営業中(早期除泥とコース修復により復旧) |
| 大宮国際カントリークラブ | 荒川中流部河川敷(さいたま市・上尾市境界) | 冠水被害発生、段階的修復工事を実施 | 営業中(一部コース構成を最適化して運営) |
| 朝霞パブリックゴルフ場 | 荒川下流部河川敷(東京都境界近隣) | 大規模浸水、クラブハウス被害 | 営業中(会員・利用者の支援と巨額投資で再開) |
| 吉見ゴルフ場 | 荒川上流部(比企郡吉見町) | 河川氾濫により冠水被害 | 営業中(公営主導の復旧支援により再開) |
データが物語るように、上流部や公営母体を持つコース、あるいは調節池の主貯水部から外れたコースは多額の公的支援や企業努力で再開を果たしました。対して、民間営利企業であるアコーディアが運営し、かつ「調節池の最も深い底」にコースの大半が位置していた錦ヶ原ゴルフ場は、構造的に最も復旧ハードルが高かったことが分かります。

【実態検証】かつてのコース構成と現場目線で見えたリアルな爪痕
ノーザンカントリークラブ錦ヶ原ゴルフ場を愛したプレイヤーにとって、忘れられないのがその圧倒的な広大さとユニークなコースレイアウトでした。かつてこの地には、以下の多彩なホール群が広がっていました。
- さくら草コース(18ホール):戦略性に富んだメインコース。池やアンジュレーションが効いており、フラットな河川敷ながら本格的なコースマネジメントが求められた名物エリア。
- れんげ草コース(18ホール):距離がしっかりとあり、ドライバーを思い切り振り抜ける開放感が人気だったチャンピオンシップ設計。
- なの花コース(7ホール):手軽に回れるハーフ未満のショート・ミドル混成設計で、初心者やシニアの手軽な練習ラウンドとして重宝されたエリア。
インターネット上の掲示板やゴルフ系SNS、知恵袋などに残された当時の利用者の声には、今なお深い喪失感と感謝が綴られています。
「朝一番のスループレーでさくら草コースを回り、昼前には帰宅できる手軽さが最高だった」「都内から首都高を使って40分。仲間内での初ラウンドは全員ここだった」「水害のたびにスタッフの方々が泥をかき出して再開してくれた姿を見ていただけに、台風19号の後は胸が痛んだ」――こうした口コミの数々は、単なる商業施設を超えて、昭和から平成の関東ゴルファーを支えたコミュニティ拠点であったことを示しています。
現在、荒川堤防上のサイクリングロード(荒川サイクリングコース)から錦ヶ原の跡地を見下ろすと、かつてのフェアウェイの面影は薄れ、葦や雑草が生い茂る原野へと姿を変えつつあります。バンカーの砂地は泥に呑まれ、グリーンだった場所も雑草に覆われていますが、かつてのカート道の舗装痕や、ティイングエリアの盛り土の段差がわずかに往時の記憶を留めています。
一般に知られていない盲点とネットの誤解|跡地の行方と再開説
インターネット上では、今なお「錦ヶ原ゴルフ場が復活するかもしれない」「跡地に新しいレジャー施設やメガソーラーができるのではないか」といった噂が散見されます。しかし、これらの言説には日本の河川法および治水行政の基本構造を見落とした決定的な誤解があります。
第一に、「ゴルフ場の跡地を商業利用・宅地開発することは法律上不可能」であるという点です。ゴルフ場が存在していた土地は個人の所有地ではなく、国(国土交通省)が管理する一級河川の「河川敷(高水敷・遊水地)」です。ゴルフ場運営会社は国から「河川占用許可」を得て一時的に土地を借り、スポーツ施設として利用していたに過ぎません。したがって、営業を終了した土地を民間に売却してショッピングモールや住宅地を造成することは法的に一切認められません。
第二に、国土交通省が進める「荒川第二・第三調節池事業」との連動性です。国は激甚化する水害に備え、荒川第一調節池の上流部にさらなる調節池を整備する一大プロジェクトを推進しています。錦ヶ原の跡地一帯は、治水安全度を極限まで高めるための遊水池・湿地帯・野鳥保護区として位置づけが見直されており、人工的なゴルフ施設を再建して洪水の阻害要因を作ることは、国の治水方針と正面から矛盾します。
したがって、「民間企業が買い取ってゴルフ場を復活させる」というシナリオは現実的にゼロであり、跡地は今後も荒川の治水機能および自然共生エリアとして保全されることが既定路線となっています。

【プロの結論】気候変動時代のゴルフ場選びと代替コースの判断基準
ノーザンカントリークラブ錦ヶ原ゴルフ場の閉鎖という事象は、日本のゴルフ界における「河川敷ビジネスモデルの転換点」を象徴する出来事でした。低価格・高回転でゴルファーを迎え入れてきた河川敷コースは、気候変動による豪雨の激甚化によって、常に巨額の水没リスクと隣り合わせになっています。
かつて錦ヶ原ゴルフ場をホームコースにしていたゴルファーや、コストパフォーマンスに優れた練習ラウンド環境を求めているプレイヤーは、現在の状況下でどのような視点で代替コースを選ぶべきでしょうか。専門的見地から明確な判断基準を提示します。
代替コースとして選ぶべきプレイヤーの条件
- 大宮国際カントリークラブ・大宮カントリークラブ:都心からのアクセスの良さと平坦な歩行プレーを最優先したい人。錦ヶ原とほぼ同等の所要時間でアクセスでき、かつ水害対策と復旧実績が証明されているため最も確実な受け皿となります。
- リバーサイドフェニックスゴルフクラブ:適度な戦略性と整備状況の良さを求める人。開平橋周辺のやや上流に位置し、コースクオリティの維持に定評があります。
- 吉見ゴルフ場:コストパフォーマンスを最重視し、距離のある本格的なパブリックコースで腕を磨きたい人。関越道・圏央道方面からのアクセスに優れます。
慎重に検討すべきプレイヤーの条件
- 「水害直後の予約」を検討している人:荒川流域の河川敷コースは、台風や集中豪雨の通過後数日間は冠水やぬかるみ、バンカー修復による作業が続きます。梅雨時期や秋の台風シーズンは、丘陵・山岳コース(埼玉西部の飯能・毛呂山エリアなど)を本命に据えるリスクヘッジが不可欠です。
【ノーザンカントリークラブ錦ヶ原ゴルフ場】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:ノーザンカントリークラブ錦ヶ原ゴルフ場は現在プレーできますか?
A1:いいえ、現在は完全に営業を終了しており、一切のプレーや予約はできません。現地への立ち入りも制限されています。
Q2:閉鎖となった最大の理由は何ですか?
A2:2019年10月の台風19号による記録的な冠水被害です。荒川第一調節池の底に位置していたため大量のヘドロが堆積し、設備が全壊。莫大な復旧費用と、近年の気候変動による再被災リスクの高さを考慮し、アコーディア・ゴルフが営業継続を断念しました。
Q3:今後、別の会社が運営を引き継いで営業再開する可能性はありますか?
A3:可能性は極めて低いです。土地は国の河川区域(遊水地)であり、民間企業への自由な売買はできません。国の治水強化方針により、今後は遊水池や自然保護エリアとしての活用が進められています。
Q4:持っていた優待券やポイント、過去の会員権利はどうなりましたか?
A4:閉鎖発表時にアコーディア・ゴルフ公式よりアナウンスが行われ、系列ゴルフ場への移行や所定の手続きによる精算対応が実施されました。現在は閉鎖から相当の年月が経過しているため、個別の問い合わせはアコーディア・ゴルフお客様窓口へ確認する必要があります。
Q5:錦ヶ原の代わりになる近隣のおすすめ河川敷コースはどこですか?
A5:同じさいたま市西区エリアであれば「大宮カントリークラブ」、上尾市寄りの「大宮国際カントリークラブ」、あるいは朝霞市の「朝霞パブリックゴルフ場」が代表的な選択肢となります。
まとめ:荒川の守護神となった名門の記憶とゴルファーへの教訓
ノーザンカントリークラブ錦ヶ原ゴルフ場が姿を消した事実は、長年通い詰めた多くのゴルファーにとって今なお深い哀惜の念を抱かせるものです。しかし視点を変えれば、同コースが位置していた場所が泥水を一身に受け止めたことで、下流の荒川堤防決壊が防がれ、首都圏数百万人の命と財産が守られたという歴史的功績を忘れてはなりません。
ゴルフ場としての営業再開の道は閉ざされたものの、錦ヶ原が果たした治水インフラとしての役割と、数多くのゴルファーの思い出は色褪せることはありません。2026年の現在、私たちは自然の脅威と共存する河川敷コースの宿命を正しく理解し、近隣の復旧コースを支えながら、安全で持続可能なゴルフライフを組み立てていく必要があります。 (出典: ノーザン カントリー クラブ 錦 ヶ 原 ゴルフ 場(Yahoo!ニュース))